連日放送されていたソチオリンピックも
閉会しましたね。

いろいろなドラマがありましたが、
私はやっぱり、ジュニアの頃から応援してきた
浅田真央選手にとっても心を動かされました。

まさかのSP16位、、、
SPで二桁台なんて、今まで一度も出したことがないのに、
よりによって集大成の大舞台で、です。

呆然と放心したような様子だった次の日、
なんと、フリーの演技でトリプルアクセル含むジャンプをすべて飛び
自己最高得点をマークしてくれました。

熱を出しながらも、
気になって深夜のテレビをついつい観てしまっていた私は感動し、
真央ちゃん同様、泣き顔になりそうでした。

フィギアのジャッジメントについて
疑問に思うことが多いのは、私だけではないと思います。

真央ちゃんは、何度も変更されてきた基準に果敢に取り組んで
自分のスケーティングに調整をかさねてきたようです。

でも、基準に添って、ミスがでないように
をいちばんに考えるよりも、

リスクはあっても、より高度な技、
誰もなしえないレベルの演技を目指す姿勢に
真のアスリートとしての美しさを見るわけですよ。

キム・ヨナが銀を受賞した時に
「ミスがない演技だったからよかった」と
言っていたのが対照的で、印象に残りました。

彼女は、母国からのプレッシャーに対して
決してミスをしないことが自分のなすべきことと
捉えていたのかもしれませんね。

キム・ヨナはそれでも表現力に特出したものがあるわけですが、
一般にスケート選手を対象とした研究では、

一流選手ではない人たちは
自分がすでに「できる」ジャンプに多くの時間をつぎ込み
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
トップレベルの選手は
自分が「できない」ジャンプにより多くの時間を費やしている
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
ことが判明したそうです。

これは、ビジネスでも同じことが言えると思いませんか?

「できる」ことで満足してしまったり、あぐらをかいていたり、
「できる」範囲のことで持ったプライドが邪魔して
「できない」自分に向かい合うことを避け、新たなチャレンンジしない人。

もちろん、まったく自分の不得手な分野は
得意な人に任してしまうのが、効率がいいかと思われますが、

自分がレベルアップしていくべきところで
恥をかきたくないからチャレンジしないというのは、
やはり二流止まりになっていくのでしょう。

成長限界を突破していく人々の背後には、
以下のようなステップが共通すると言われています。

 Step 1. 周囲が言うことを、実行に移す力を発露させる
 Step 2. 周囲が言うことに反抗することで、自分を獲得する
 Step 3. 自分で目標を掲げ、失敗し、自分の至らなさに打ちのめされる
 Step 4. 自分の目標を実現するために、「素直さ」を発揮させる
 Step 5. 自分の目標を実現し、より高い目標を立てる(Step 3に戻る)

ここでの「素直さ」というのは、
周囲の価値観をそのまま受け止めて従うことではなく、
「自分が良さそうだと思ったことを、実行に移す力」です。

一般にいう子供の「素直さ」とは
「大人が言うことを、実行に移す力」であって、
「自分が良いと思ったことを、実行に移す力」ではないですね。

大人のいうことに、ただ従うことを良しとして育ってしまうと
上司から言われたことだけをこなすだけの主体性のない
ロボット社員になってしまいかねません。
「これ、おかしいな」とか「自分はこれがやりたい」とか
感じるチカラも薄くなってしまうわけです。

つまり、成功者になるための「素直さ」という特性は、
疑問を抱き、自分のものの見方や感じ方から自分軸を見出し
そこから見出した目標にどれだけ真っ直ぐに行動できるか
というところにあると思うのです。
(まさにVisionist!)

大切にするのが、自分を防御するための「自分のプライド」なのか、
それとも「本当の目標、ミッションやビジョン」なのか。
そこに、一流と二流の差が出てくるように思います。

それは、これまで接してきた多くの経営者の方の
決断のシーンでも、思い当たる節がありますね。

「自分のプライド」を守ろうとすることは、
鏡の裏側から見れば、
「自分」の弱さを隠し、強がり、
「自分」を変化させることから逃げるということ。

(自分のプライドを守ること=セルフイメージを高く保つこと
という風な固定観念は、間違えると
そこからの成長を妨げてしまうことにもなります。
プライドの持ち方が「できる」ジャンプにではなく
「目指す」ジャンプになるような認識の変化が必要です。
そのあたりは、また別の機会に。)

世界中の視線が注がれる大舞台で
恥ずかしい失敗をして、打ちのめされ、
「自分」なんてたいしたことがないかもいう思いと向き合う。
そこから、余計な打算なく、
自分が大切に思うことをまっすぐ素直に実行に移す。

この心意気や強さが、人を勇気づけ、感動させるのですね。

小さなプライドを粉々にされたとしても、
チャレンジを続けて自分を高める。

このプロセスを踏める人こそ、
「目線は高いのに、腰の低い人材」なのだと思います。

是非、そうありたいですね。

Thank you for your reading.